皆様、コロナウイルスが猛威を振るう中、自宅にいる時間が増えているかと思います。
今後も外出自粛が継続すると予測されることから、運動量の低下から引き起こる生活習慣病リスクの増大、運動機能の低下による高齢者の転倒などの問題が顕在化されると考えられます。
目に見えない敵ということで、恐怖心から外に一歩も出ていないというお話も伺いますが、まずは、様々な情報に惑わされず
落ち着いて行動することが必要かと思います。
現時点の情報によると新型コロナウイルスの感染経路は、「空気感」ではなく「飛沫感染」や「接触感染」と考えれていますから、これは、「飛沫感染」「接触感染」に十分注意を払えば、外に出るだけで何でもかんでも感染するわけではないと捉えることができます。
今回は「空気感染」と「飛沫感染」の違いを説明するとともに、それらを正しく理解し、散歩やジョギングなどを取り入れ、自粛から引き起こる免疫低下や生活習慣病等のリスク回避に役立てていただければ幸いです。
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1.感染経路を理解しよう
▼空気感染とは?
空気感染とは、空気中を漂う病原体を吸い込むことによって生じる感染経路のことをいいます。
病原体は、感染者の咳やくしゃみなどの「しぶき」によってや体外に排出されますが、この「しぶき」は、
水分の重みがあるため病原体とともに地面に落ちます。
ここで、病原体によっては「しぶき」が気化し蒸発しても空気中を漂うものがあります。
このタイプの病原体は、電車内や屋内など同じ空間にいると空気感染してしまう危険があります。
【空気感染する感染症】
・はしか
・水疱瘡
・結核
・ノロウイルス(嘔吐処理不良により気化しウイルスが空気感染すると言われている
▼飛沫感染とは?
飛沫感染とは、感染者の咳やくしゃみの「しぶき」を直接吸い込むことによって生じる感染経路をいいます。
【飛沫感染する感染症】
・インフルエンザ
・おたふく風邪
・風邪
・マイコプラズマ など
▼接触感染とは?
手に付着した病原体を体内に取り込んでしまうことで生じる感染経をいいます。
これは、「人→モノ→人」と感染するリスクがあり注意が必要です。
モノに付着したウイルスが不活性化するまでの時間は以下のように報告されています。
(*換気があればもっと早い時間で不活性すると考えられています。)
・生地:3時間
・銅と木:4時間
・ダンボール:24時間
・金属:42時間
・プラスティック:72時間
2.感染を防ぐための対策
①手洗い・うがい
「接触感染」予防効果。
②消毒
「接触感染」予防効果。
現時点で効果があると厚生労働省から言われている消毒薬は以下のとおりです。
・アルコール
・次亜塩素酸
・次亜塩素酸ナトリウム(*手指消毒不可)
③マスク
「飛沫感染」予防効果。
④換気
「空気感染」予防効果。
また、「しぶき」を地面に落とし気化させウイルスの不活性化を促せるのでとても大事です。
⑤ワクチン
残念ながら、新型コロナウイルスのワクチンは開発されていません。
3.おわりに
まだまだわからないこともある新型コロナウイルスですので、様々な情報がこれからも飛び交っていきます。
厚生労働省HPなどを定期的にチェックし、最新情報をキャッチし、多くの情報に振り回されないように生活していきましょう。