「整骨院(接骨院)ってたくさんあって、どこに行ったらいいのかわからない。」
「何が良くて何が悪いのかわからない。」
自分の大切なカラダを任せる整骨院選び。こんな疑問が生まれるのは当然です。
整骨院は全国で約5万件、はり,きゅう,あん摩マッサージなどの施設も含めると全国で約13万件もあるわけですから。
このページでは、業界を知り尽くしトップアスリートに携わってきた我々が、そんな疑問にお答えさせていただき、皆様が整骨院を選ぶ手助けをさせていただきます。
我々柔道整復師は診断を下すことはできませんが、カラダがどのような状態なのか評価をする必要があります。
当たり前ですが、医師がカラダの状態を把握せずに、何でもかんでも手術や薬の処方を行うわけがありません。
カラダに関わる以上、状態を把握せずに治療に入ることはありえないですし、そのような場所は整骨院であろうと病院であろうと非常に危険です。
整形外科医は、病院にて様々な評価と画像から診断を行い、治療を開始します。
柔道整復師が整骨院にてできる評価や治療はどんなものなのでしょうか。
整形外科 | 整骨院 |
問診(主訴、原因、経過、年齢、スポーツ歴) 視診(左右非対称性、腫脹、発赤、筋萎縮、変形、手術創) 触診(圧痛、牽引痛) 整形外科テスト(神経、血管、関節動揺、疼痛誘発) 可動域評価(AROM/PROM)、筋評価(MMT) 画像診断(XP、MRI、CT、エコー、関節造影)
手術療法、投薬療法、理学療法 | 問診(主訴、原因、経過、年齢、スポーツ歴) 視診(左右非対称性、腫脹、発赤、筋萎縮、変形、手術創) 触診(圧痛、牽引痛) 整形外科テスト(神経、血管、関節動揺、疼痛誘発) 可動域評価(AROM/PROM)、筋評価(MMT) 画像評価(エコー) 呼吸評価、姿勢評価、関節モビリティ/スタビリティ評価
物理療法、手技療法、運動療法 |
整骨院で扱うことができる唯一の画像評価はエコーであり、その他の評価と相互的に判断し、治療方針を決めていきます。
整形外科と比較すると画像を見ることができない分、整骨院では他の評価方法(呼吸、姿勢、関節モビリティ/スタビリティ)を活用したり、評価で判断がつかない又は整骨院の業務範囲ではないと判断した時には専門医の受診をお願いする、といったことを行うべきです。
しかし評価方法が画一されていないところでは、神経や血管の障害を見落として最悪なケースに至る場合が多々存在します。
整骨院では診断をすることはできないので、思い当たるケガの原因がある場合は、まずは必ず1度専門医を受診すべきです。
そして、評価方法がしっかりしていない整骨院や、専門医との連携が取れていない整骨院は、危険なケースが存在するということも把握しておかなければなりません。
ホームページや店舗の掲示物などで、整形外科に批判的な整骨院は、要注意と言えます。
整骨院では、痛みの出ている原因が器質的な問題なのか、機能的な問題なのか評価しなくてはなりません。
器質的な問題は、XPやMRI、エコーなどでも確認され、整形外科での診断がつくものです。
例としては、骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷、腰部なら椎間板ヘルニアや分離症、肩部なら腱板損傷などがよく知られているところでしょうか。
機能的な問題は、呼吸、姿勢、動きなどが作り出すものです。
例としては、歩き方、肩や肩甲骨の動かし方、膝や股関節の使い方、などがあげられます。
器質的な問題と機能的な問題は常に相互的に作用します。
膝(器質)をケガしたら、歩き方(機能)は異常になるのと同様に、歩き方(機能)に問題があれば膝(器質)をケガする可能性がある、ということです。
整骨院の優先順位としては、評価で器質的な問題が見つかった場合には、まずは器質の部分にアプローチを行い、同時並行で機能にもアプローチをしていきます。
先ほどの例を使うと、膝自体の動きがよくなっても歩き方に問題があるままでは、またケガを繰り返すからです。
評価で器質的な問題が見つからなかった場合には、機能のみにアプローチをしていきます。
先ほどの例を使うと、膝自体に問題はなかったけれども、膝に痛みが出ているということは歩き方やしゃがみ込みなどの動作に問題があると判断できるからです。
ここはほとんどの整骨院が考え方の間違いとして陥りやすい部分かと思います。
器質のアプローチとは、低周波、干渉波、超音波、EMSなどといった物理療法、マッサージなどの手技療法、ストレッチ(柔軟性)などを指します。
機能のアプローチとは、呼吸、姿勢、脳機能、可動域、筋力、などへの介入を指します。そもそも呼吸や脳機能が安定しなければ、器質も機能もどちらも改善されることはない、と言う考えも近頃は当たり前のようになってきています。
多くの整骨院はこの器質に対してのアプローチがほとんどになるかと思います。
インナーマッスルへのEMS、筋膜リリース、骨盤調整、頭蓋骨調整、これらは全て器質へのアプローチであり、機能の直接的な改善はできません。
呼吸指導や動作指導を行う整骨院も近頃は見かけるようになりましたが、運動指導としてのトレーナー経験や資格を持っていない整骨院は、指導する側がきちんと理解しないまま指導をしている可能性が高いことを把握しておく必要があります。
歩きで痛みが生じている場合、歩きの改善がされるように治療を計画し、行っていかなければ本当の根本解決にはたどり着けません。
残念ながら、根本解決を目指すとは言うものの、器質へのアプローチ止まりなのが、現在の整骨院の実情ではないでしょうか。
人間のカラダは動かすために作られています。最終的には運動(機能)の訓練を必ずするべきです。
これまであげてきたものを踏まえて、整骨院を選ぶ基準は以下の通りです。
オススメできる整骨院 | オススメできない整骨院 |
・整形外科に肯定的であり、専門医の紹介もできる ・危険なケースを除外評価している ・器質の問題なのか、機能の問題なのかを評価できる ・評価に応じて、手技(マッサージ)なのか運動なのかアプローチ方法を分けている | ・整形外科に否定的 ・どこが痛いのかしか評価していない ・何でもかんでもベッド上で解決しようとする ・インナーマッスル、筋膜リリース、骨盤調整、交通事故対応という謳い文句がある |
人間にはホメオスタシス(恒常性)といって、ケガをしても自らを治す機能が備わっています。
しかし、その代償として、歩き方や姿勢、呼吸などが異常になるケースはかなりの高確率で発生します。
上述したように、器質と機能の関係は常に相互的な関係にあるからです。
自ら治す機能が備わっているのに整骨院に行く理由は、その相互的な関係を乱すことなく、元に戻すことなのではないでしょうか。
もちろん駒込スポーツ整骨院では、オススメできる整骨院の基準を満たせるよう、日々精進しております。
何かお困りのことがございましたら、ぜひ駒込スポーツ整骨院までお問い合わせください。
皆様の整骨院選びにお役に立てれば幸いです。